第5日目 旅の終わり

2002/2/21


今日も予備日。北斗星4号に乗って帰れば良いだけである。
結局は、ここまでの行程が順調に来たので、消化日程と言ったところである。あれこれ悩んだ末、海沿いを行く面白そうな路線と言うことで、日高本線に乗りに行く。
札幌(7:00)
千歳線
 5002D
  スーパー北斗2号
「ぐるり北海道フリーきっぷ」のおかけで、ここもまた指定席。始発駅だし、乗車時間も短いし、自由席で十分なところなのに、乗車30分前くらいに窓口で指定券を発券してもらう。

ところで、この列車は、函館行きである。函館、青森、盛岡と乗り換えれば、このまま大宮まで帰れる。もう十分に冬の北海道を楽しんだと思うし、帰ってしまっても良いくらいである。
そんなことを割と本気で考えつつも、思い直して苫小牧駅で下車。
苫小牧(7:41)
苫小牧(8:02)
日高本線
 2225D 普通列車
余り良い天気というわけでもないが、穏やかな太平洋沿いを行く。この地域は比較的暖かく雪も少ない。そして、日高地方に特徴的なのは、競走馬がたくさんいることである。


様似(11:19)
様似(12:15)
日高本線
 2232D 普通列車
襟裳岬まで行っている余裕はないので、ここで引き返す。車両も、折り返しのキハ40。帰りは居眠りもせず、ずっと列車に揺られる。
それにしても、特急乗り放題の切符を持っているというのに、昼間の移動は、普通列車ばかりである。まぁ、夜行の特急を使っているから、元は十分に取れているのだけど。

途中、苫小牧で買った「ほっきめし」(890円)を頂く。「ほっきめし」は、道内に何種類かあるようだが、苫小牧の「ほっきめし」は、ほっき貝と炊き込み飯のシンプルな駅弁であるが、ほっき貝が大きくて、おいしい駅弁である。
苫小牧(15:22)
苫小牧(15:28)
室蘭本線
 1034M→
  →1434M
 すずらん4号
  →普通列車
時間にやや余裕があるので、室蘭まで往復する。
ここも、他の客が自由席に向かう中、贅沢に指定席。
室蘭(16:26)
室蘭(16:42)
室蘭本線
 4469D 普通列車
東室蘭まで、普通列車で戻る。ちなみに車両は、電化区間なのにキハ40。
東室蘭(16:56)
東室蘭(17:01)
室蘭本線→千歳線
 5013D 
  スーパー北斗13号
ここからは、スーパー北斗で札幌に戻る。
ちなみに、このスーパー北斗13号は、1日目に、函館から長万部まで乗っている。そのまま、乗ってきていれば、同じ時刻に乗車したことになる。実際には、4日後に、長万部から東室蘭の区間をパスして、続きの区間に乗っているわけであるが。
札幌(18:18)
札幌(19:25)
千歳線→
 →室蘭本線→
 →函館本線→
 →津軽海峡線→
  →東北本線
 4 北斗星4号
いよいよ、北斗星で北海道を離れる。
北斗星と言っても、指定を取った時期が遅かったので、個室とか特別なものではなく、普通の開放B寝台。しかも上段。
「ぐるり北海道フリーきっぷ」は、往復区間のB寝台が、B寝台1人個室のソロも含めて、追加料金なしで乗れるのである。
普通の開放B寝台だと、特別なことは何もない。ロビーカーは使えるけど、有料のシャワー室を使う気もないし、まして、お高い食堂車グランシャリオで食事するほどの余裕はない。ちなみに、夕食は、予約制で「フランス料理コース」の7800円か、「懐石御膳」の5500円。朝食は、和食・洋食とも1600円。
と言うわけで、事前に札幌で買い込んでおいた、「ジンギスカンあったか弁当」(750円)をロビーカーで頂く。これは、有名な牛タン弁当と同じ方式で、石灰を使って食べる前に温められるようになっている。まぁ、特別おいしいわけではないが、程々の内容である。

ロビーカーから戻り、特にやることもなく、さっさと寝ようかと思っていると、記念品販売の放送が入る。オレンジカードも販売しているとなると、つい行ってしまう。
北斗星のコースターなんかも売っているが、これは、8年くらい前に北斗星に乗ったときに買ってもらって、今でも使っている。特にデザインなんかは変わっているようではなかった。
結局オレンジカードだけ買ったわけであるが、この日は、かなり売れたらしく、オレンジカードは、当初用意したのが足りなくなり、追加で別の車掌が持ってきていたりした。多くの客が、数1000円ずつ買っていたので、けっこう売れていたようである。今でも、北斗星ってそれなりに人気があるのだと実感。

ベッドに戻り、外でも眺めつつ、ゆっくりと過ごす。気付いたら、特徴的なトンネルの走行音で目を覚ます。時間的にも青函トンネルに入ったことは間違いない。夜行快速「ムーンライトえちご」の清水トンネル(上越国境)と違って、ひどくうるさいわけではないが。
よく考えてみると、この北斗星、道内で乗った他の夜行列車よりもずっと快適なのである。道内の夜行列車は、気動車で運転されているため、すごくうるさいし振動が多い。気動車は、エンジン積んで、ディーゼルを爆発させているのだから当然である。それに対して、北斗星は、客車であり、機関車に引っ張られているだけだから、車両自体にエンジンもモーターも付いていない。当然、静かで揺れも少ない。しかも、道内の夜行列車は切符の制約で、普通の座席車しか乗れなかったが、こっちは、寝台車である。圧倒的に寝やすいわけである。
このように、快適な列車であるので、またすぐに眠りについてしまう。

朝は、仙台到着前に一度、目が覚めるが、まだ起きる必要もない。今日はゆっくり朝寝坊が出来る。考えてみれば、道内の夜行列車では、朝6時には終点に到着し、ユースホステルでも日の出を見る(というか撮る)ために、5時半には起きている。
9時52分の宇都宮到着を前に、やっと上段のベッドから降りる。ここで遅い朝食。またもや、札幌駅前のサンクスで買ったおにぎりである。
10時29分には、利根川を越えて、埼玉県に入る。約122時間ぶりに埼玉に戻ってきたわけである。
大宮(翌10:49)
大宮(翌10:45)
京浜東北線
 1051B 普通列車
最後は、乗り慣れた京浜東北線。ついに、花粉の中の首都圏に戻ってきてしまった。
与野(翌10:59)

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